昔のものに囲まれた贅沢な暮らし

佐坂和子(63)
長野県出身 2011年移住 家賃1万5千円

最低限の生活を求めて

   上勝町に来る前は、徳島県の阿南市で飲食店を営んでいました。大量に食材を買い込んでは、使い切れず捨ててしまうような生活を続けていて、「これでいいのか」と日々疑問を抱いていました。食材を無駄なく使ったり、自分で作ったりする生活に改めたいと思い、「田舎暮らしをしよう」と決断。私が望んでいたのはお隣同士が離れていて、生まれ育った故郷に似た環境でした。何年もかけて県内の色んな市町村を歩いて巡りましたが、貸していただける家はなかなか見つかりませんでした。
   しかし、上勝町を訪れた時、偶然にも地域の方から空き家があると教えていただき、その家は、畑も付いていて山に囲まれた静かな場所でした。家主さんと交渉し、【家の中を全て自分で片付けてくれるなら】という条件でお借りすることに。今は、望んでいた家に巡り会えて、精神的にもとても健康な生活を送っています。

改修にかけた費用は0円

   日用品も全てそのままの状態で7年も空き家になっていたので、天井はカビでいっぱい。さらには、床はきしみ、隙間もたくさんありました。工事をするという方法もありましたが、板を貼ったりと工夫して、お金をかけず時間だけをかけて自分で改修することにしました。昔からあるものや古いものがものすごく好きなので、使えるものはとにかく磨く。磨いて綺麗になれば不思議と何でも愛おしく思えます。照明や食器など必要なものは、町内にあるリユースショップ(ごみステーションにあるくるくるショップ)に行けば何でも揃うので、持ち帰って自分なりに工夫して使っています。

自分の出来る範囲で自分らしく暮らす

   もともと田舎で育ちましたが、こんなに密に人と関わる生活が始まるとは思っていませんでした。人が好きでないと田舎暮らしは続きません。この集落では60代の私が一番若く、移住して半年しか経たないうちに、地域の役を任されて、一気に地域との交流が深まりました。田舎で暮らすということは、自分の家がある集落の方々と一緒に何かに取り組んだり、ご近所さんと協力しながら日々暮すことなのだと初めて体験しました。今では婦人会の副会長など複数の役を任されています。この家に住まわせていただいているからには、これからも集落のために自分の出来る範囲でお手伝いしていきたいと思っています。
 緑に囲まれ、情報も限られた今の暮らしは、静かに物事を考える時間を大切に出来ますし、自分らしく丁寧に生きることが出来ています。

これから移住する人へアドバイスやメッセージ

   家を決める前には、必ず白アリチェックをしておいた方が良いです。また、家主とはしっかり話をし、移住後のトラブルを防ぐため、契約書をきちんと交わしておくことをお勧めします。
   田舎暮らしは子育てをする環境にもとてもいいと思います。自然が危険であることを小さい頃にしっかり学ばせる事が出来るので、生きる力を持った子どもが育ちます。また、畑をしたりなど自分で何かを育てることは、作ってくれる人の大変さを知り、自然と感謝の気持ちが湧いてくるので、何でも大事に食べるようになります。

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