粟飯原 啓吾 インタビュー
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粟飯原 啓吾

粟飯原 啓吾

年齢: 37歳

出身地: 大阪府

移住年: 2011年

肩書: 株式会社いろどり 代表取締役

居住地区: 正木

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上勝に来る前、僕は京都でフリーターをしていました。仕事を辞めて就活中。でもなかなか決まらず、気づけば1ヶ月ほどニート状態でした。
そんなとき、母がテレビで見た「地域密着型インターンシップ研修」の話を教えてくれました。
「こんなんやってたで」と。
「時間もあるし、行ってみよか」
それくらいの軽いノリでした。それが、上勝との最初の出会いです。
2011年5月、最初は1ヶ月の予定で来ましたが、思いのほか楽しくて、「もう少し居させてください」とお願いして、結局2ヶ月滞在しました。
農家さんや事業所のお手伝い、様々な経歴を持った同期生との共同生活、とにかく毎日が濃かった。
なかでも忘れられないのが、ブロイラーの出荷作業をお手伝いしたあとに出してもらった“鶏刺し”。
めちゃくちゃ美味くてお腹一杯食べた結果、翌日から急性胃腸炎で40度近い熱が出ました。
多忙で動けるスタッフも少なく、当時の横石社長が診療所まで車で連れていってくれました。
僕は申し訳なくて「歩いて行きます」って言ったんですが、そのときに「根性あるな」と思ってくれたそうです。
2ヶ月のインターンを終えて京都に帰る前の日の夜、横石社長から「うちで働いてみないか」と声をかけてもらいました。
この町なら自分にも何かできることがあるのではないかと思い、すぐに「やります」と答えました。

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契約社員として入社し、最初の仕事は、移住交流事業の担当として町を訪れるインターン生のお世話をしました。
農家さんとの調整や送迎など、人と人をつなぐ役割でした。
でも正直、社会人経験はほぼゼロ。いろんな人に 迷惑もたくさんかけました。
そしてついには、会社の車を廃車にする大失敗。
「これはクビや…」と覚悟して会社に帰ると、横石社長に言われたのが一言。
「自分のクルマと喪服を買いなさい」
当時はよく意味も分からず言われた通りにしましたが、今では、社会人として人から信頼される人間になりなさいということを、横石さんなりに伝えてくれたのだと思っています。
町の人と関係ができ始めると、「いつまでおるん?」とよく聞かれるようになりました。契約社員だったので、期間が終わったら分からないと答えていました。
でも、仕事があるからここにいるんじゃなくて、ここにいるのが好きだからいるんだし、迷惑ばかりかけているのに、ガッカリさせたくないなと思うようになり、あるときから聞かれたら「ずっといますよ」と答えるようにしました。
それやってだんだんと覚悟ができてきたと思います。

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2017年から、先輩社員の退職をきっかけに、彩の販売促進や受発注システムの管理など会社の本業に携わるようになりました。
交流事業は、協力的な農家さんを中心に比較的和気あいあいと進めることができましたが、本業はそうはいきませんでした。
農家さんは売上の5%を会社に手数料として払っているため、非常にシビアです。
急な引き継ぎで知識も経験も足りない中、「お前に何ができるねん」という言葉が突き刺さりました。
特にきつかったのは、彩事業の根幹である受発注システムで、不具合がある度にクレームが殺到し、ノイローゼになりそうでした。
当時流行っていた『逃げ恥』を見ながら
「東京に逃げて、少しでもガッキーの近くに行こうかな」と、割と本気で考えていました。
でも、結局は逃げずに、素人なりにシステムのことも勉強し、農家さんにも根気よく説明し、これまでなんとかやってきました。
社長になった今でもよく怒られますが、尊敬する農家さんたちに「ありがとう」と感謝してもらえることが一番のやりがいです。

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今は、生産農家の後継者育成が最重要課題です。
彩の生産者になりたい人を呼び込み、研修し、独立まで支援する仕組みをつくっています。
会社の代表を継ぐ意識は、以前からありました。
2025年春、副社長に就任した直後に横石さんの膵臓がんが発覚し、余命2ヶ月と宣告されました。
急遽代表交代の手続きを行い、約2ヶ月後の8月8日、「葉っぱの日」に横石さんは逝去されました。
代表になってからの責任の重みは、まったく違います。
「自分がやるしかない」と、腹をくくりました。
住まいは6畳一間の町営住宅です。修行僧かと言われることもありますが、案外快適です。
週末は徳島市まで買い物に行ったり、歌のレッスンに行ったり、 忙しくても一人の時間は大事にしています。

移住を考えている人へ。
まずはいっぺん来てみてください。
そして農家さんと、一緒に仕事をしてみてほしい。
僕は、彩の農家さんたちを心から尊敬しています。長い年月をかけて生活を築いてきた人たちの、仕事との向き合い方。
その“スピリッツ”が自分に合うかどうかは、 一緒に汗をかけば、きっとわかる。
合う人にとっては、上勝は本当に最高の場所になると思います。

粟飯原 啓吾

1日の流れ

5:30  起床
6:30  農協→徳島市場
10:00   出社
13:00   昼食
14:00   仕事
17:30   研修生MTG
19:30   仕事
22:00   帰宅、夕食、YouTube見たりリラックス
24:00   就寝

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